月刊「根本宗子」第14号『スーパーストライク』
2017年10月12日(木)~25日(水) 下北沢ザ・スズナリ
5作品目の根本宗子。まず僕が思う根本宗子の劇の魅力は、必ずみんなどこかでこころを透かされたようなセリフがあることと、会話が飽きないことだと思う。今回もその2つが見事にあって本当に面白かった。
とにかく根本宗子の描く会話が好きで、何気ないんだけどいろんな要素が入っててんでかならず落ちる。今回は4人芝居で男1人、女3人で4人が同じ場所にそろって会話をする場面があるんだけど、1対1から2対1になって2対2になって3対1になる。不自然じゃなくて自然に会話の中心が人から人へ移る。この人のせいなのかなって思ってたらこっちがおかしかったのか、と。説明しずらいんだけどこれが面白いっす。
いつもの終わり方だったら誰かが刺されたり、死んで生き返ったり、超常現象が起きて歌って終わり、のようなものだったんだけど今回はスッと着地して終わった。それがすごい良かった。
はい、今オススメする一番の舞台です。演劇って「今」しかない、終わったら一気に過去作品になってしまうから。見るなら本当に今しかないんだ。
『関数ドミノ』
2017年10月4日(水)~10月15日(日)本多劇場
はじめて前川知大さんの作品を見ました。とっても興味深く面白かったです。
ネタバレになりますがすいません。
ドミノ現象:Aが起きればBが起き、Bが起こればCが起こる…といったようにある出来事が起これば、それに呼応して次々と連鎖反応が起こるという現象を指すもの
話の中心はこれです。ドミノと呼ばれる人は知らず知らずのうちに成功する。なぜかというとドミノという力を持っていてそれが倒れるように様々なことがいい方向に行く。ある人はそれを努力というが主人公・真壁(瀬戸康史)はドミノのせいだという。真壁がドミノを信じすぎていて狂っているのか、それともドミノは本当に存在するのか。という現実と妄想の針を通すような微妙なラインをついていてとても面白い。本当に実在しそうなことを取り扱っているからこそ万人に共通していて興味を惹かれる内容だった。
昨日見た2つの舞台はふたつとも真逆でとっても面白かった。ねもしゅーは安定の面白さ、前川さんのは新しい面白さだった。再来週にイキウメを当日券で行こうと思ってるので楽しみになりました。ただ一日に2本計4時間も舞台は見るものではありません笑めっちゃ疲れます。
p.s.六本木のジャンプ展にも行っていきました。2000円と割と高いと思ったんですが原画が飾ってあってキャプテン翼の翼君と日向君が一緒にヘディングしてるやつめっちゃよかった。これはお金払ってみる価値あります。